散歩道
レタス

大空は澄み渡り
一羽の白鳥しらとりが気流を捉え
深い青に溶けてゆく
帰って来いと叫んでも
真澄の彼方に飛び去った

冷えきった水面みなもに鯉が跳ね
辺りの静寂を切り裂いた

定刻通りにランナーは近づいてくる
路を開けて軽く会釈をすると彼は頷いた

遠く富士が裾を広げ
天を突いている
その勇姿に敬意をはらい
両手を合わせた
今日一日が良い日でありますように






自由詩 散歩道 Copyright レタス 2025-02-20 21:07:59
notebook Home