逡巡する愛
栗栖真理亜

あなたがあまりにも遠くて胸が苦しい
“おいで”って手を伸ばしてくれたら
その手を握りしめてでもついていくのに
苦しい時はお互いにそのつらさ
分かち合うことが出来るのに

別に“恋をしないで”とはいわない
恋をしてもっともっと自分を磨いて欲しい
でも誰かの手を引いて遠くへは行かないで
私をひとりにしてどこか知らないところへ旅立たないで
そんな姿を私は見ることが出来ない
平凡な優しさに惑わされず自分を貫いて欲しい

いつでもあなたを見てる
応援してる
たとえどんな姿で現れたとしてもあなたのそばへいきたい
ガラス越しの恋愛ではなくあなたの体温を感じていたい
少しでもあなたに近づけたなら私のこの気持ち伝えられるのに

あなたと感じたいシンパシ
おなじ想い
おなじ感覚を持ったふたりが出会えたら
どんなに素敵でしょう
どんなにつらく当たられても
冷たくされてもいい
あなたというひとを知りたい
あなたのやんちゃで繊細な男の部分が知りたいの
あなたに一歩でも近づけたら
そればかりを考えてる

その一歩が踏み出せない
今は修行の身のわたしだから
まだまだあなたとの距離は遠く隔たっているけれど
いつかきっとあなたのもとへ
もっともっと純粋な自分を磨いて
あなたのもとへ
天使のように舞い降りてみせる

それまでどうかまって
あなたと本当に出会えるその日まで


自由詩 逡巡する愛 Copyright 栗栖真理亜 2025-02-16 20:52:45
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