子守唄
レタス

青い涙を流した林が風にさらされ
色褪せた枯れ葉の残り火の
漂う煙りが眼に滲みる
他の誰かに抱かれるであろうきみを後にして
俺はコートの衿を立てて往く

冷たい風が頬を掠め
かすれた口笛を吹きながら
忘れかけた歌を想い出す
母の背中におぶさりながら聞いた歌
あぁ... とても優しく包まれていた

カサリ カサリと落葉を踏みしめ
俺は明日へと向かう


自由詩 子守唄 Copyright レタス 2024-12-20 21:02:13
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