乱れ髪
秋葉竹



すこしだけ
助けてほしいと君をみた
僕の電波は受信できない


真っ白な
背中の線が好きだって
「なにそれ?」じゃない、なぜだか好きだ



恋なんて
遊びでできるとうそぶいて
いたあの頃のオレの白痴さ



猪が
僕の心を奔り抜け
これが怒涛の恋だと知らせる



みかんとか
こたつがすこし懐かしく
こんなはずではなかったひとり寝



唇は
あの闇の中あなたのと
触れてそのまま火傷したまま



枯れ枝に
積もるエーテルなどみえず
青い空からただ小雪落つ



冬が来る
その日に冷たいキスをして
風に吹かれて出てゆく終幕



ああだから
乱れに乱れたこの髪の
整えかたを教えてほしい









短歌 乱れ髪 Copyright 秋葉竹 2024-10-17 08:21:23
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