遡私
幽霊

 不思議。意欲が消えた。私の内部に有った。が、消えた。あの時は確かに書きたいと思っていたのであるが、今はそれほどでもない。まったく無い訣ではないかもしれない。が、明らかに石鹸玉はかなくなった。どこへ行ったのか。疎林。私は、疎林を、想
 ならば、それならば、消えない意欲を。と、望み。されば、いつまでも書くことを私に要求し続ける話題、探さなければならない、探したい。探す。私の筆に媚びてくる話題、を
 自分にとってなによりも重大なことはなんだらう。そのことは、私の内部に蟠って存り、露出したがって在る。そのこと。わたしのじんせい。私の人生。なにがあった、私の人生


自由詩 遡私 Copyright 幽霊 2024-09-09 18:57:48
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