【夢の欠片】午睡
レタス

初夏の風に吹かれて
ぼくは睡魔に襲われた

李白と盃を交わし
白酒ぱいちゅうを底まで飲んだ
青い瞳の舞姫は胡旋舞こせんぶを踊り
宴は興を増してゆく
李白は酔えば酔うほど
言葉は詩歌のように流れてゆく
朝まではまだ時間がある
長安は眠らない街だった

ぼくは卓に突っ伏し眠りに就いた

ウグイスが鳴いていた
風がカーテンを揺らし
肌を柔らかく撫でてゆく

何時もと変わらない昼下がりだった





    ※白酒  中国の焼酎、香りが良い
    ※胡旋舞 ベリーダンスを御参考に


自由詩 【夢の欠片】午睡 Copyright レタス 2024-06-16 14:00:48
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