透明Passenger
ひだかたけし

こんもりした
緑の丘に昇り
空の青み仰いで
透明になりゆく世界を
透明になりながら眺めて

明るむ意識の輝きの光と
一緒に揺れている緑の
深みに沈み込みながら

こんもりした緑の丘の
天辺にひょいと現れ出た
天空の透きとほる銀の青み
いよいよ透明になる身を寄せ

〉あゝなんて素敵なことでせう!〈

明るむ意識の深みに立体に鳴りゆく

  ヒビキヒカリ ヒカリヒビキ

世界と私の透明 、銀の青み見つめ

通り抜けながら垂直に因果の壁落とし

今、この瞬間 時空溶けて 掴み取る

(溢れ出す水の色の空き家の幽霊、けたけた笑いながら
 揺れている震えている また濡れている)




自由詩 透明Passenger Copyright ひだかたけし 2024-06-13 16:54:17
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