詩想・王国
ひだかたけし
詩想あらゆるラインを辿り
花咲き誇る丘を越えて
遥か遠い王国へ
これら季節の移り変わりに身を委ね
委ね導かれるがまま進みゆきて
細やか咲き誇った紫の花を摘むと
真っ白な肉身ぽっと広がり波打ち
わたしはあらゆる感覚を味わい
鉱物の拓く大地に住まい
私自らを意識する
肉身纏うが故にこの意識
私自らであることを嬉しみ
噛み締め生きる覚醒の意識を携え
吹き抜ける涼風に抱かれながら
あらゆるラインを綴る詩を灯して
野心野望脱ぎ捨て内からの要求に因り
〉世界に浸り切り世界の内面に貫入する〈
瞬間に、王国 此処に又一歩近付き在りと。
遥か遠い王国へ
花咲き誇る丘を越えて
詩想あらゆるラインを辿り
明かり灯し続け辺りを照らし光放ちて