よるのうた
秋葉竹





よこで寝る
スマホの虜の彼女さえ
心を血濡らす悪夢に泣くよる



時は過ぎ
夢は遠くにみえたよる
眠れないほど熱すぎる息



世界さえ
燃やし尽くしてみたいゆめ
実はいまだにみたこともない


心まで
堕ちゆく罪をしっかりと
噛んで傷つくほの弱いサガ


ずっと待ち
流されもせず待ち続け
さみしい恋の色使い知り


泣く声が
しあわせ色にみえるから
光の虜になって抱くよる


より近い
ひとりの孤独を棄ててでも
とおくの愛を追い追う潮騒




舞う声や
いざなう両手がいやらしく
騙す悲しみさえも濡れてる


悲しみの
夜の夜中に絶えず散る
蝶々の羽の鮮血の声








短歌 よるのうた Copyright 秋葉竹 2024-05-02 04:08:58
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