二月の花火
夏川ゆう

打ち上げ花火はない
夏にやり残した手持ち花火

子供たちは寒くても
やりたいと言い
家族みんなで庭に出た

想像以上に寒いけれど
寒いとは誰も言わない

子供たちは楽しそう
心なしか綺麗に見える
何故だろう

二月だということを忘れている

はしゃぐ子供たち
寒さに掻き消されて
あまり周りに響かない

勢いのある花火はやり尽くし
残った線香花火を楽しむ


自由詩 二月の花火 Copyright 夏川ゆう 2024-02-09 13:01:33
notebook Home 戻る