空のあいだ
ミナト 螢
僕の住む街に雪が降る
まつ毛の上で休む間もなく
空から落ちて来るものは
どうして冷たいのか
答えが欲しい訳じゃないのに
掴めなかった手が
いま僕の体温を奪って
消えていく雪のように
君のことを思い出す
ふわふわとした記憶が
重なるだけで
僕の知らない場所に
君の未来がある
そのことが
優しくて寂しくて
白く生まれ変わるために
足りない光を探せるような冬が
寒くても暗くても
僕等はきっと繋がっていて
傷だらけの空を見ている
自由詩
空のあいだ
Copyright
ミナト 螢
2024-01-20 20:17:17