紅い花
レタス

真夏の虹になったきみを追いかけて
どれだけの夜を過ごしただろう
失われた時は戻らずに
風に揺れる木立をサクリと歩いている

こんなに想っているのに
こんなに感じているのに
空に飛んでいったきみは振り返らない
ぼくは此処にいるのに…

逝ってしまったきみの頬を暖めながら
公園のベンチに佇み
静かに待っている

きみが好きだった山茶花が咲いていたよ
はらはらと散りながら…


自由詩 紅い花 Copyright レタス 2024-01-12 01:18:35
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