花びら
たもつ



暗闇の中、働く
それを何と呼べばよいのか
週末になるとやってくる
不安と焦り
それを何と呼べばよいのか
お金を大事にする
生きるために必要だから
手を動かし支える
作業をする
誰かのために必要だから
今日も夜を待ち
ただ夜を待ち続ける
わたしの手は
花びらに似ている
沈黙して生きろ
激情を燃やして生きろ
わたしの手は花びら
わたしは花びら
都会の朝、澄んだ空気
わたしの瞳の奥
沈殿する花びら





(初出 R5.12.24 日本WEB詩人会)


自由詩 花びら Copyright たもつ 2023-12-25 07:14:57
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