sayonara.com 51-60
AB(なかほど)

 
そこは遠い世界なのかい
と問いかけると再び歩き出し
どこを振り返ることも無かった
 
 
 
君は生まれ変わってゆく
つまりこんにちはかばいばいだ
桜咲くな、まだ散るな
 
 
 
こんなにも寂しい思いをするのなら
口だけじゃんと言われながらも
優しい言葉をかければ良かったと思う
 
 
 
行きそびれた 五時
帰りそびれた 五時
五時そびれた 五時
 
 
 
はなびらが
はなびらではいられなくなるとき
君のように静かに笑えたらいい
 
 
 
ふりかえるな、ふりかえるな
前に向かって歩いていくってのは
そういうことで
 
 
 
昨日の報せを目にした後
そうやって一番笑ってたときのことを
思い出したよ ょ
 
 
 
今日生まれたものがある
明日生まれるものがある
そして消えてしまうものがある
 
 
 
抱きしめたもの全部ひっくるめて冷蔵便で送るよ
君にとってはもう
要らないものばかりかもしれない
 
 
 
さよならさえも言えないあの人は
何と戦っていると言うんだろう
その瞳に映る空には
青が見えない
 
 
 
 

 



自由詩 sayonara.com 51-60 Copyright AB(なかほど) 2023-12-14 19:08:06
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