音楽を流して
木屋 亞万

身体に電流を流すかわりに
しびれるような音楽を流して

腕を流れる血液のかわりに
どばどばと音楽を流して

胸が張り裂けそうな孤独
その心臓の鼓動に重なるドラム

身体の中に抑えきれなくなった
ああああああを歌声に変えて

目から零れ落ちるはずの
涙のかわりに音楽を流して


自由詩 音楽を流して Copyright 木屋 亞万 2023-12-08 23:10:05
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