源流
ひだかたけし

濡れている

重なり合う水滴に
私たち濡れて居る

純白の 間合いヒビキ
哀しみを透明に包み込み

濡れている

透明な火をかざし
水滴の私 水滴の貴女
覗き込む水流の源 泉の其処まで

 遥か遠くから滲み出す
 遥か未来から流れ来る
 泉の其処まで水流の源まで

濡れて濡れたまま

遡行する、進行の時に身を委ねず 
遡行する、水滴の私 水滴の貴女

純白の 間合いヒビキに

溢れ出す洪水の門を開き 源流へ源へ
























自由詩 源流 Copyright ひだかたけし 2023-11-20 17:54:41
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