記憶に残るライブエピソードⅡ
板谷みきょう

野外フェスに出演した時のこと
歌い終わってステージを降りると
ケルト音楽を演奏したバンドの
アイリッシュ・フルート奏者に
流ちょうな日本語で話し掛けられた

私の国はアイルランドです。
私の国では、主食はジャガイモで
ジャガイモの種類も豊富です。
ですが昔、ジャガイモ飢饉で
国民の100万人以上が死んだ歴史があります。
だから私には
ジャガイモに特別な愛着があります。

日本に来て
初めてこんなにも「じゃがいも愛」に
溢れた歌を聴きました。
こんなに嬉しい事はありません。

彼は
熱く語ってくれたけれども
ボクは当時
酔客相手にしか歌えないことを
バカにしていた歌い手たちに、
何も言い返すことができなくて
オマエタチも結局は
目糞鼻糞、五十歩百歩の存在だと
嘲弄する為に作った替え歌だった

そのことは勿論、言えなかったし
北海道出身の作詞家「田形美喜子」
ロックシンガーの「藤森かつお」に
褒められたことのある
唯一の歌だとも言えなかった

※じゃがいもの唄
https://www.youtube.com/watch?v=pW6ApGYs7-s


自由詩 記憶に残るライブエピソードⅡ Copyright 板谷みきょう 2023-10-06 12:50:42
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