虚偽の森
一般詩人-

干からびた空
アンモニアの匂いのする路地裏
紫色に光る塔
体中にお守りをぶら下げた男
ショウウィンドウには蜘蛛の巣のようなひび割れ
アンモニア
錆びた鉄橋
霜柱の上にそそり立つ摩天楼
踏み抜く
確かなものを選ぶ
ほんの僅かな黄金の砂
目の焦点があっていない男が近づいてくる
紫色の息を吐きながら
危険はない
ただ怖いだけ
ここは違うとつぶやきながら
釣り糸が空から垂れてくるのを待っている
餌なんかついてたら嬉しいな
などとほざく


自由詩 虚偽の森 Copyright 一般詩人- 2023-10-06 00:46:49
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