夏  午後2時
黒田康之

蝶々蝶々蝶々蝶々
あの街へまっすぐに続くこの道から
次々と黒揚羽が湧き立ってくる

蝶々蝶々蝶々蝶々
抜けるような今日の空から
次々と大水青が舞い降りてくる

午後二時
陽が自らの重さに耐えかね震えはじめて

白 黒
青    黄
瑠璃までも

緑ざわめくこの街は蝶で埋め尽くされる


自由詩 夏  午後2時 Copyright 黒田康之 2005-05-13 13:54:02
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