月光の花のような詩を書く 貴女へ
砂木



はじめて詩を読んだ時
若くて とてもかわいいと思った

しかし しだいに冴え
凍るような苦痛 けど
美しさをまして

貴女は 詩を うとんじていた
悲痛な思いを記す事を 嫌悪し
それでも 離れられない自分を罵倒し
ついに 密かに甘える事を 切ったのだった

そして 匿名なのに 真剣にさよならを言い
かってに 感謝して 去ったのだった

どこの誰でもなく 記号でしか知らない貴女に
見切りをつけられ 驚いて うろたえた
こんな混沌とした場所で ごまかせずに くちも濁さず
去る と告げたのだった

大人なので 見苦しい事はしたくなかったが
つい 考え直してくれと 一年に一回でもいいからと
抑えつづけていたから 歯止めがきかず 書き込んでいた

貴女が ネット詩に ふと戻り そして念願がかない
掲示版でしかしらない いろんな人達に 祝福された時
嬉しそうな返信をみて 書き続けてる 貴女をみて

詩は みせなくてもいいけれど
求め合うのも 時には 必要で
暗い自分ばかり記す事は つらいこともあるけど
それだけじゃないんだと 思う

冷たく 冴えた 月光の光のような詩が
太陽の光でも あるという事に

詩作を通して 知り合えた貴女の硬い 繊細な心に
本気で ひきとめたんだと 伝わればいい

ただ 伝われば いい







自由詩 月光の花のような詩を書く 貴女へ Copyright 砂木 2005-05-12 09:17:02
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