梅雨
たもつ



靴の波形が
朝に眠っている
せっかく書いた
花粉の名がついた遺書を
私たちは窓に落としてしまった
加工場から続くダクトの
先を曲がると
梅雨が始まる
身体が雨のようになる
それは私たちの
学習だった



自由詩 梅雨 Copyright たもつ 2023-05-07 09:04:18
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