エンディングノート
イオン

家内から終活のエンディングノートを
書くように言われたが気が乗らなかった

エンディングノートの通りにいかないと
家族を恨んでしまうから
突然死ぬほうがいいと言ったら
残されたほうは面倒で
あなたを恨んでしまうと言われた

それでも嫌なので
準備するのは自殺と同じだと言ったら
家内は怒ってしまった

エンディングノートで
家庭のエンディングが始まったら
シャレにならないので
仕方なくエンディングノートを開いた
連絡先、保険、相続、葬儀などなど
死んでから始まることが意外に多い

眺めているうちに
突然死ぬほうがいいと思っていたのは
自分が死んでどういう扱いをするかで
みんなの本心がわかるかもしれない
そんなふうに心の奥底で自分は
周りを信用していないから
人望がないのかもしれないと思った

まずい改めなくては
みんな懸命隠している本心を知って
死にきれなくなって困るのは結局自分だ
エンディングノートがあれば
みんなが本心を表ざたにしなくても良くなる
家内の本心がなんとなくわかったので
書くことにした


自由詩 エンディングノート Copyright イオン 2023-03-04 09:41:09
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