一人で立っている
あなたは
吹きすさぶ風に向かい

横顔しか見えない
見せてはくれない

風があまりにも強いので
あなたは
目をしばたいていて

けれど
目を背けることはなく
吹きすさぶ風に向かい

一人で立っている

私は見ている
あなたの横顔を

あなたは私を知らない
私はあなたをほんの少し知っている
知っていることにしておいて欲しい

あなたの見つめる遠くから
また激しい風が吹いてきて
あなたは少し顔をしかめる

私は見ている
あなたの横顔を

誰かがあなたを素晴らしいと言い
誰かがあなたを下らないと言う

あなたは遠くを見つめるから
それが聞こえているのかいないのか
分からない

私は見ている

私は見たかった

あなたの横顔が
ちらと微笑むのを

あなたの横顔は　多分
時たまちらと微笑んだだろうから