冬を綴じる
ミナト 螢

空から降るものは
どうして冷たいの

手に触れた時
逃げる場所がなくて
小さな怪我をする

雨なら雨の音を聞き
雪なら雪の音を踏み

いつもより
遠い場所で
叫びたくなる

意味などなくても
冬の言葉は
誰かが
トランプで
倒していくから

灰色の街に
光が灯る


自由詩 冬を綴じる Copyright ミナト 螢 2023-01-30 21:13:23
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