空白
ミナト 螢

君が手を叩かない日は
雨が降る

傘を指し
見知らぬ人との隙間に
安心したりする

君が窓に触れない時は
虹が架かる

なないろ
言えないままの幼さに
恥ずかしくなる

君が音を立てない夜は
愛が募る

鏡を覗き
瞳の中で壊れたガラスを
集めて指を切る


自由詩 空白 Copyright ミナト 螢 2023-01-16 19:24:43
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