瞼を閉じる
あらい

ケープを纏うような針葉樹林の奥に棲んでいる
刺青を着るここは、ビー玉の空がありますか
鈍色の四肢を投げ出し、もがく姿態のかぎりに
視界いっぱいに、息を吹き返すだけの

ラウンドフレームサングラスの一室

立ち消える夢ならば素通りして
唾を吐きかけ黒く塗り潰して
この晩秋の雨 記憶はしとしと

ペッパー安堵アクシデント
月に叢雲花に風
カレラ枯葉コトノハに揺れながら

しゃがみこんで水たまりをひとなでする

すくいとられた慈しみgirl
イタズラ好きKnightsBOY

ぬるいひとみにうつりこまない
ダイニングの死がほつれていた
それだけを薄闇に置いて
これっきり転がるふたりの無理心中の諮りごと
グリーンカップ&ソーサーにただ酔うよう


自由詩 瞼を閉じる Copyright あらい 2022-12-09 20:26:02
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