未知 鳴る
ひだかたけし

あこがれ、
朝に目覚めて
濡れ光るアスファルト、
無数の影、映し
進む時間

傘、さしたり ささなかったり
遠い山並み、蒼く連なり
冷たい風吹くなか
人、忙しい営みに生き
傘、さしたり ささなかったり
間近の雪峰、純白に輝き

渦に巻き込まれ平穏無事と
未知なる郷愁、忘却されて
競争社会の野心に燃え盛り

あこがれ、
朝をやり過ごし
濡れ光るアスファルト、
漆黒に照り輝き

夢見の奥、

清冽な川面から
裸の半身出して
手を振る少年、
眩しい笑顔に
未知鳴る、

未知 鳴る





自由詩 未知 鳴る Copyright ひだかたけし 2022-12-06 11:22:01
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