ワタリ
soft_machine

おち葉
ひかり 透明にしてきた日
まっ直ぐじゃいられず
影も欲しかった
くるくる舞った

金網かぶせの
十字路 貯水槽ぷかり
星はひとりでなったんじゃない
誰かにまるめてもらったもの

夜 池にいなくなったり
今年も胸の痣
おれた虹の筆を尖らせ
いつまでも いつまでも
怒られず
消えず

瞬きさせず 撃たせず
いつまでも
旋回を図った
田植の傘をかすめ 空を打てば
きらり 星図を渡る
私たちが歩く よりもっと楽に運べた

あたたかい 不規則な結晶
水草を咥え風をあおぐ渡り
薄い雲を 春にならべる渡り

いのちに戻せるなら食べなかった
そのための首 そのための雪



自由詩 ワタリ Copyright soft_machine 2022-12-05 22:16:30
notebook Home 戻る