プロセス
ひだかたけし

漆黒の
闇に浮き立つ
開いた聖書
燭台に燃える
蝋燭の炎、揺れ
繋がらない世界の
剥き出しの相貌、
切迫する

静けさの響き、
辿り着けない城、
界は奥まり広がり
わずかな手掛かり
かすかな痕跡

月の光の
白い慈愛は何処までも伸び、

漆黒の
闇に浮き立つ
開いた聖書
燭台に燃える
蝋燭の炎、揺れ

感覚を超えた深遠の
震撼する浄福の相貌、

静けさに深まり予感に包まれ

無限の奥行き、遠く近い故郷の木霊
わたしのたましいの、私という魂に




自由詩 プロセス Copyright ひだかたけし 2022-11-03 19:57:41
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