ひだかたけし

突き抜けていく、突き抜けていく
独りの個の限定された
知覚を感情を世界観を

声 響き渡る、声 突破する
混沌とした音響のなかを
この世界という音響のなかを

私という存在に真っ直ぐ突き刺さる
貴女という存在の孤独な発声は
私を遠く奥へ億へ導く

わたしの苦しみはわたしの苦しみ
あなたには体験出来ない
あなたの苦しみはあなたの苦しみ
わたしには体験出来ない

けれど、

私たちの存在は
同じ世界に宇宙に属している
無限に広がる世界の無限に広がる宇宙の一分肢
私たちは同じ、私たちは同じ共鳴

狂ったようにひたすら疾走しながら
狂ったようにひたすら叫び疲労を滲ませながら
瞬間、意識の壁を意識の限界を突破させる
私の脳髄に、私の魂に
未知を呼び込む、意識は眩めき裏返る

みつけたぞ、永遠を
かんじたぞ、未知を
貴女の突き抜ける個の声に
貴女の聴覚を超える個の叫びに


永久に魂に痕跡を残して
永久に記憶への刻印を響かせて
消えながら、消えゆきながら






WILLOW『lately i feel EVERYTHING 』へのオマージュ


自由詩Copyright ひだかたけし 2022-09-03 18:53:45
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