あつい
坂本瞳子

繊細な指先から
こぼれ落ちる汗が
この夏の暑さを刺激する
そんな木曜の夕方に
熱を含んだ風が吹き付ける
今宵も眠れぬ夜を
月明かりで照らそうと
企んでいるのだとほのめかす
隣の家の猫の目は
なお赤く輝く


自由詩 あつい Copyright 坂本瞳子 2022-06-30 22:50:17
notebook Home