星空に君はいらない
竜門勇気

君を愛してる
君をずっと
誰よりも大事に思ってる
僕以外のすべてが

子供が遊ぶ公園にあるものが
一つ残らず真っ赤になって
近づくことすらできない
熱の化け物になっても

君を愛してる
君はずっと
誰にも愛されてるよ
僕以外の全てから

小さな蟻をみたり
大きな蟻をみたり
些細な嘘と出会ったり
どうしようもない現実としゃべったり
休日の過ごし方はみんな違う
ろくでもないことばかり探す僕とは
君はどのみち一緒にすごせない

あの星をなんで僕が好きなのかなんて
最後までわかるはずがないんだ
わからないままで一緒にいてほしかった

テーブルの下に落ちた乾いた飯粒を
ベランダに持って出ていく
青い皿に乗っけて腰を下ろす
鳥とか好きっていってたっけ

あの星をなんで眺めてるのかなんて
わかってほしかったわけじゃないんだ
わからないままで一緒にいたかった



自由詩 星空に君はいらない Copyright 竜門勇気 2022-05-10 23:39:25
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