やるせない
坂本瞳子

やるせない
この気持ちをどう処理したらいいのだろうか
むなしい
自分の気持ちを処理したいと思っている
そんな自分が哀しい
だからと言ってどうすることもできない
やるせない気持ちが募る
空を仰ぎ見ても気休めにさえならず
涙が頬を伝う
感情がついていかない
やさしさが
ぬくもりが感じられない
空虚なそれが
それとはなにかが分からないまま
空を漂っているのか
水中を彷徨うクラゲのように
いっそのことなくなってしまいたい
気が滅入る
時間は過ぎる
時間が経過すれば癒やされるだろうか
いや
やるせなさがさらに募るだけのような気がする
そしてこのまま
ここから動けずにいる
いまはまだ
もう少し
そう思って何年が過ぎただろうか
まだもう少し
いまじゃない
明日を想って空を仰ぎ見ても
答えは見つからない
処理を求めてもいないくせに
やるせない気持ちだけを募らせて


自由詩 やるせない Copyright 坂本瞳子 2022-04-13 22:46:11
notebook Home 戻る