からまって
坂本瞳子

裸足で
冷たさを感じて
磨かれた床の上に
横たわりたくなる
衝動を抑え
素足で
熱を覚えた
水を含んだ砂の中に
埋もれてしまう
夢に溺れて
微動だにせず
もはやまばたきさえ忘れ
風の音と
波の音と
区別も付けられず
雨だれに打たれ
陽光にさらされて
どこへ向かうのかも分からず
涙を流しながら
笑顔を浮かべて
脚を絡めたまま
堕ちてゆこう


自由詩 からまって Copyright 坂本瞳子 2022-04-04 22:50:33
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