虹の瞳
草野大悟2

こぼれ落ちる色たちを  
あなたは、
なだめることができますか。


ギスギスした赤が
ゆっくりと滲んで
空にひろがれば  
ぶきみな瞳も
きえてゆくかもしれません。
  
 
ヒリヒリする
夏のおわりのヌードが溶けるまで
待てるのですか。

その色が溶けるまで
待つことができるのですか。

無造形の緑が
姿をあらわすまで
待つ勇気が、あなたにありますか。  


磨きこまれた虹の瞳が
ほら
もう、嘘をついています。  


自由詩 虹の瞳 Copyright 草野大悟2 2022-03-05 14:15:04
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