孕猫
草野大悟2

おまえは、
おまえ、という
やっかいなやつを
みごもってしまった
孕猫だ。
  
赤ワインをかたむけながら
あいつが、ぼそっと、いった。

うまいこというなぁ
カルボナーラをほおばりながら
そうおもった。
  
白梅の香りが
さまよう
満月のイタリアンレストラン。


自由詩 孕猫 Copyright 草野大悟2 2022-02-08 12:53:15
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