眠れぬ夜に
坂本瞳子
眠いのならば
眠ってしまえばいい
ただそれだけのことだ
だのに横たわることに
不安を覚える
寝転がって
仰向けになって
落ち着かない
寝返りをうって
首の辺りを掻いてみて
ため息をついてみたり
背中を反らせてみたりもする
足がつってしまえばいいのにと
願ってみたりもするけれど
要は眠りたくないのだ
怖い夢とか見たくないし
早く朝がくればいい
自由詩
眠れぬ夜に
Copyright
坂本瞳子
2022-01-26 22:32:56