途方に暮れる冬の宵
ジム・プリマス

何の解決にもならないことは
分かっているのに
また紙巻タバコを買ってきた
今、一時、良ければそれでいいと
問題を先送りにしているだけだ
これでは現政権がやっている事と
同じじゃないかと思う
ところどころに歪に亀裂を起こして
崩れかけている今の日本の危機を
間の当たりにしていながら
何にも問題がないと思い込んでいる
大多数の人々は別にして
俺には何が出来るのだろう
俺は何をしなければいけないのだろう
暫し、考えている、考えながら
俺がしたことは性懲りもなく
フォルテを一本、取り出して
火をつけて紫の煙を吸い込むことだ
アルカロイドが身体に
広がってゆく感覚を感じながら
傍らのハーマンのスピーカーから流れる
荘厳なクラッシックの旋律に耳を傾ける
相変らず右足の大腿は痺れている
問題は昨日から変わらず山積みのままだ
どうすれば良いのか分からないまま
途方に暮れる冬の宵



自由詩 途方に暮れる冬の宵 Copyright ジム・プリマス 2022-01-20 19:54:59
notebook Home