ノスタルジア
ひだかたけし
異郷の地に立って
根こそぎにされ
もう何も残っていない
荒涼としたノスタルジア
魂の奥底から滲み出て
北の国より吹く風になびき
遥かコバルトの海底に沈む
日を追うごとに
紋様はこんがらがり
虚脱の具合を深めていく
あゝ俺は何を求めるのか
あゝ俺はまだ求めるのか
深まる謎が表層で渦を巻く
力無くして近付く者を
火炎の外へ吹き飛ばすため
深まる謎が、深まる謎が
静謐を醸し
宇宙の音色を
浮き彫りにして
今日も荒涼としたノスタルジアが
日々の突端に突き刺さる
自由詩
ノスタルジア
Copyright
ひだかたけし
2022-01-18 18:06:35
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