未来
ジム・プリマス

冬の張りつめた空気に響く

G線上のアリアの荘厳な旋律

魂の内と外の境界に意識を合わせて

六番目のシプナスが繋がるのを

さっきから待ち続けている

天球と地球から伝わる波動は

まだ天恵をもたらしてはくれない

タバコに火をつけて紫の煙を吸い込む

身体に浸透するアルカロイドも

この夢想の助けにはならない

神の不在を嘆いても

いたずらに時が過ぎてゆくだけだ

人の悪意と抱えている虚無が

この世界を地獄化している

荒廃が世界を崩し、純化し

この野の地に再び花が咲き

新しい時代の風が吹くのに

あとどれくらいの

時間が必要なのだろう

冬の日、一人、想いを馳せる


自由詩 未来 Copyright ジム・プリマス 2022-01-10 13:05:24
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