ただ自然のままに
ハァモニィベル

美を探ることは、ときに醜を暴くことになる
だが、自然の中でその両方は抱擁し同化している
落葉が積もり
雑草が生い茂る
自然の中では鳥獣の糞さえ風趣の一つだ

それは人の心も同じかもしれない
狭い庭のあちこちに、ときに落葉の渦が巻く



ただ、人間の欲と欲だけは、自然の中で

        妙に不調和な醜悪と化すようだ。

自然のリズムが、きっと何かに耐えきれず、

         大地震  となるぐらい

奥にある心のリズムもまた、巨大な振動をまき起こす。 

たちどころに 欲と欲への 内なる〈自然〉の報復が

応報めいたリセットの瞬間ときツルギを振り下ろして来る。



そんな時にだけ、ヒトは、自らをただの半人半獣と知るのだろうか・・・

そんな時にこそ、ひとは、《愛》を確かめ合える筈だろうに・・・

ただそこかしこに在る見せかけの調和が、

実は本当は不調和なのだと 気づくしずかまなざしの深さだけが
醜も観えるし、美にも気づける。ただ、ありのまま、自然のままに。










自由詩 ただ自然のままに Copyright ハァモニィベル 2021-12-27 23:23:55
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