君の弾丸が死んだら
月夜乃海花

初めて君が口を閉じ、眠る顔を見た
マッハ24で飛ぶ弾丸の言霊が煩いのに
今は静かで、まるで忘れられた戦艦のように沈み
偉大なる戦士の像のように佇んでいる。

初めて君の瞳の美しい化粧を見た
銀河の果てにいきたい、最期に言い残した
君の台詞は静かで、海に沈んだビー玉と共に忘れられていた
きっと君には宇宙色の花がよく似合う。

初めて君が泣いた顔を見た
どうやったら飛べるのだろう、あの空へ
そう言い残した君は飛べない航空機のように、手を伸ばし
ただ静かに飛び降りた。

そんな夢を見た。
そんな夢を見た。
そんな夢を見た。

君の口から弾丸が飛び出した。
やめてくれ。
僕が死んでしまうじゃないか。


自由詩 君の弾丸が死んだら Copyright 月夜乃海花 2021-12-18 12:44:01
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