やがて満ちてゆく月のように
ベンジャミン
痩せた身体でうつむけば三日月
足元を眺めれば
いくつもの自分の欠片が光を失いかけている
日々削られてゆくいろいろが
音もたてずに
まるで始めから無かったことのように
やりかけたパズルの
まだ埋められることのない空白は
淋しそうにかたちを求めている
寄り添う相手を探しながら
まるで散らかったような
未完成な僕ら
偶然手に取った1ピース
それがぴたっとはまったとき
とてつもない感動に包まれることがある
わずかな膨らみが
また新しい出会いを生み出すように
埋められてゆく空白
見上げれば
少しだけ月が胸を張っている
それまで見えることのなかった星までもが
薄く浮かび上がってくる
そのとき
覆われていた瞳の膜が剥がされるように
僕らは
夜空が
本当は明るいということに気づく
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タイトル長いー詩