と成る
凍湖

わたしの頭蓋をひとつ
ぽこんと叩いてごらんなさい。
きっとがらんがらん、と鳴るでしょう。
空洞なのです。

人が言葉で象られるなら
この空洞にひゅうと風の吹き込んで
体内で反響するものを
ただそれらしく吐き出してるだけ。

沸かしたお鍋に
お湯がぽこぽこぽこぽこ。

どうせ音が鳴るなら
こんなふうに。

熱く沸きあがるもののために
鳴りたい。




自由詩 と成る Copyright 凍湖 2021-11-25 13:38:15
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