宇宙の風道(改訂)
ひだかたけし

この夜に目醒め
この夜底に触れる
私にはもはや
親兄弟家族親族はなく
現世的無縁仏だ
円やかな現世孤児だ

そこでは
 私という存在が剥き出しで
そこでは
 私が真っ裸のすっぽんぽんで

実に孤独にスッキリとしたものだ
恐怖と歓喜の段々畑
うねりダイレクトなコンタクト
この夜の底でこの柔らかな底で
私は限りなく境界の縁に触れる
私だけの死の門を垣間見る
(門番は豪壮で醜悪な私の分身に過ぎない)

静かに、静かに

夜底はやがて夜明けと共に
紫から橙、黄から荘厳な黄金へと
染め上げられていくことだろう

私はその瞬間を捉え
からからからから
螺旋を描き昇りゆく
宇宙の風道に乗れるだろうか







自由詩 宇宙の風道(改訂) Copyright ひだかたけし 2021-11-05 22:11:48
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