独り寝の夜
ひだかたけし

ああ
初々しい顔して
また夜が来た
ひんやり冷たい
風も吹く
向かいの家では橙の
灯りがともり
人影が
それは忙しく動いている
わたしは独り寝の床を整え
さっきからじっと座っている
昼見た森の花々の
青い青い群落が
脳裡に揺れ輝いて

ああ
初々しい顔して
また夜が来た
ひんやり冷たい
風も吹く
向かいの家には
懐かしい
灯りがともり
人の気配
わたしは独り
青い花の
夢を見ながら
床に就く












自由詩 独り寝の夜 Copyright ひだかたけし 2021-10-26 20:15:24
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