落日
黒田康之

陽は
やがてどうやっても沈むものだ
私を追い越し
はるか先に地球の裏側を見る前に
愛惜の温石を腹に抱いて
深く穏やかに眠れ

あまりに速い波濤の末に
凪いだ大海にその身を委ね
全てを珠に染めて
眠れ

あなたの短い一日が
山に
海原に愛され続けることを私は願う


自由詩 落日 Copyright 黒田康之 2021-06-09 19:46:28
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