記憶
ノボル

雨の家
雨が打ってゆく
ぼくは
紫の花を見ている

時間もまた
雨に流されるのだと
はじめて知った

雨の中
ひとつぶの
ガラスの破片

点滅して
今も光を寄越す


自由詩 記憶 Copyright ノボル 2005-04-23 10:18:04
notebook Home 戻る