パイの実の詩
ミナト 螢

古傷を隠した真ん中に
君の指先が届いた日
もう崩れても良いと思った
痛々しく泣いて
少しも動けないはずなのに
君の吐く息で
飛んでいける気がした
恋をすると
皮膚は薄くなり
僕たちの空へ
一枚ずつ旅に出る


自由詩 パイの実の詩 Copyright ミナト 螢 2021-02-19 18:24:11
notebook Home