K297bとK297Bの違い
st

あきれた事にこの違いを知らずに、多くのCDなどがK297B
とK297bを表記している。かくいう私もこの違いについて
は最近知ったので、他人を責めるつもりはない。詳しく
は下記参照。

http://www.marimo.or.jp/~chezy/mozart/op7/k297b.html

これまでモーツァルトの真作ではないとわかっていたが、
この曲がとても好きだった。人気があり、多くの録音が
あるが、ベームの演奏が一番といわれていて、よく聴い
ていた。

久しぶりに聴いて、新たな録音をWEBで探していたら上記
のサイトを知り、K297bとK297Bの違いがわかった。

K297Bとは、ピアニストで音楽学者ロバート・レヴィンが
、モーツァルトの伝記を書き残したヤーンの遺品から見
つかった写譜(K.297b)について、統計的手法とコンピ
ュータを用いて復元したという研究成果を発表し、失わ
れたフルートのパートの「あるべき姿」を作り上げ、か
つオーケストラ・パートを改造して短くし、モーツァル
トがパリで作曲したときの姿に最も近いという形の協奏
交響曲を復元したものだ。

従ってK297bのクラリネットが、K297Bでは本来のフルー
トとなる。その録音は、下記の演奏が今のところ唯一の
ものらしい。まあそんな理由で、知らない人が多いのだ
ろう。

https://www.youtube.com/watch?v=yR23Q9N2LDM

なんて豪華な顔ぶれだろう。ソロは各楽器の第一人者が
揃い踏みで、貴重な録音を盛り上げる。聴いてみると、
2曲あるフルート協奏曲を思わせる、爽やかなフルート
が素晴らしい。特に第一、二楽章が優れている。終楽
章は少し違和感が感じられた。ちよっとしつこいのだ。
そうはいっても、これしかないという貴重なもの。マ
リナーはK297bの演奏もよいもので、今は一番だ。次は
カラヤンで、ベームはおとなし過ぎて少し物足りなく
なった。







散文(批評随筆小説等) K297bとK297Bの違い Copyright st 2021-01-23 06:58:26
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